東北大学大学院 機械系 院試体験談

東北大学大学院情報科学研究科機械知能系の受験体験談

 

1.はじめに

 私は今年(2022年)の東北大学大学院情報科学研究科機械知能系の上期入学試験を受けました。入試問題は工学研究科機械系4専攻と同じだと思うのでそちらを受ける方にも参考にしてもらえたらと思います。

 私の受験時の状況について説明したいと思います。私は高専の専攻科2年生で、画像処理の研究室所属です。なので、大学院に対するイメージは大学生の方とは違うものであると思います。高専を知らない人のために説明すると、高専は中学卒業から5年間で卒業できる5年制の専門学校です。つまりこの本科5年をストレート卒業すると20歳になってます。このとき準学士なる資格が与えられるのですがこれにあまり意味はありません。学士をとるためには他大学に3年次編入するか高専に設置されている専攻科(2年制)に進学する必要があります。私は後者を選んだわけですね。私の所属している高専では本科のときの席次が半分以上だと専攻科推薦入試(面接のみ)が受けられ、これがほぼほぼ受かると言われていたのでこちらにしました。そして専攻科2年生は、大学4年生と同じで学士をとる見込みがある身分なので大学院を受験できるというわけです。

 私は、めちゃめちゃ勉強ができるわけでもなく(本科での席次は15~22/40)、大学受験も経験していないので他大学の学生と席を争うことには自信がありませんでした。良い捉え方をすると、このようなブログを書く方は意識が高く勉強も得意な人が多いと思うので、庶民的な学力を持つものとしての院試体験談は貴重なものかと思います。ちなみに専攻科進学時のTOEICのスコアは395点です。笑

 併願先として地方の国立大学の大学院を受験していました。今調べると学部の偏差値は(サイトによって違いますが)50~55くらいでしたのでそのくらいのレベルの学校です。この学校にも落ちた場合は、長岡技術科学大学の二次募集を受ける予定でした。

 

2.志望動機

 まず、なぜ専攻科から大学院への進学を希望することとなったかというとまだ就職したくないというのがその大半だと思います。あとは就職するときのことを考えると院卒の資格が欲しいというのも少々。

 東北大学の研究室を志望したのは外部生がめちゃめちゃ多い研究室だったからですね。やはり研究室に配属したときに他の学生となじめるかというのは死活問題なわけで。併願先の学校や長岡技科大も高専出身者が3年次編入していることが多いのでなじみやすいと思っていました。やはりラボメンの構成が内部性+私だと不安ですよね。配属予定の研究室は結構活発な研究室みたいなのですが、私自身研究に対して消極的なわけではないのでそこらへんは大丈夫だと思います。

 私の場合、このなじめるかというところと現在の研究テーマと同様の研究を行っている研究室を探していたわけです。ただ面接で志望動機を聞かれたときはこれらの理由を述べるつもりはありませんでした。意識高い系が言いそうなことをでっち上げる予定でした。

 

3.研究室訪問

 この研究室訪問は私にとってすごくハードルが高いものだと考えていましたが、実際経験すると有意義だと思いますしそれほど難しいものではないのかと思います。

 私は、東北大学、併願先の大学でそれぞれ2つずつの研究室に興味があったので4研究室とアポをとりました。対応は学校、研究室によって全く異なりました。ので、東北大学第一、二志望研究室、併願先大学第一、二希望研究室にわけて説明したいと思います。

Ⅰ.東北大学第一希望研究室

 こちらはすごく丁寧な対応をしていただきました。まず3月頃、研究室のホームページに記載されているアドレスにメールでアポをとると全体の説明会を4月にオンラインでやるのでそちらに参加してほしいとのこと。参加するととんでもない数の人がその説明会zoom会議に集結していました。多分30人くらいだとったと思います。ただ、この中の全員が受けるというわけではなく中には学部新2、3年生の方が結構いました。あとは、その研究室に所属されている学生ですね。流れとしては、まず研究室の先生方による研究室の概要と各研究テーマの説明がありました。そのあとは、参加者からの質問に先生や院生の方が答えて・・・という感じでした。この流れが終わると次は、先生方は退出して、院生3人と参加者のみで質疑応答ということになりました。院生が回答者となる構図です。結構踏み込んで質問している人がいて正直助かりました。私は臆病なので一問も質問できてないですね。このとき質問された内容として印象的なのは

Q.アルバイトしてる人いる?

A.一人いるが、基本的に研究が忙しくてバイトする余裕はない

Q.受験時のTOEICのスコアは?

A.a「恥ずかしくて言えない。(話してる感じおそらく500点台)」b「650点くらい」c「500点後半でも受かってる人はいる。600あれば問題ないと思う」

Q.勉強法は?

A.a「過去問をひたすらやった。」b「他の旧帝大の院試と違って目が飛び出るような難しい問題はないから対策しやすいと思う」c「自分は特殊で数学科が受けるような内容で受験させてもらったからあまり参考にならないと思う。学部のとき数学科だった。」

Q.過去問ください

A.6月くらいに助教の方と面談すると思う。そのときに言えばもらえる。自分はそのときもらった。(他の2人も同様)

Q.入学までにしたほうがいいことは?

A.特にない。私が受かったときも同様の質問を助教にしたがありませんと言われた。

Q.講義内容が難しそうでついていけるか不安です

A.情報科学研究科には文系の人(心理学等)もいるので理系教科も簡単だし、文系教科はテキトーなのが多い。単位で困ることはない。

以上です。特に過去問まわりの話はすごくきになってたので質問していただいてうれしかったです。この質疑応答をもってオンライン説明会は終了となりました。

 このあと6月くらいに助教の先生と面談をやりました。その際聞かれたのは、研究室の志望動機と現在やっている研究、得意教科苦手教科、研究に役立った教科、長所短所とそれに関するエピソードと入社面接ばりでした。特に研究に関しては根掘り葉掘り聞かれましたね。これは助教本人が言われてたんですが、この面談は研究室と志望者との間のミスマッチを減らす目的でやっているみたいですね。実際、合わなくて辞めてお互い不幸になるということがあるみたいです。逆質問もありましたが、過去問いただけませんか?とだけ。その場ではもらえませんでしたが7月下旬にメールで送られてきました(一部、講義ノート付き)。

 そして最後です。研究室の見学会が青葉山キャンパスの方であるということだったので行きました。これが初めての東北地方だったのですが、仙台まわりは以外と都会でしたね。キャンパスにつくとびっくりしました。高専とは全然違います。施設も大きいし研究室に3Dプリンタが5,6台あってボール盤とかもありました。ほかにも貴重な機器はあったようですが、実は機械系には疎いのでそこらへんはわかりませんでした。説明していただいてるときもずっと笑顔でうなずいていましたね。あと、研究室も一部屋だけじゃなくていろんな棟に飛び地のような形で点在してるんですね。そこもなんかすごいなって思いました。この見学会で一番良かったことは、学生の口から今行っている研究について話を聞けるので自分が進学したときの研究が思い描きやすくなったことですかね。あと、結構ニッチな話も聞けました。キャンパスにはクマがでるとか、キャンパス周りにはすまない方がいいとか、この先生が指導教員になると・・・とか笑。選択科目でねらい目な教科も聞けたので後述したいと思います。ほかにも書きたいことはたくさんありますが長くなるのでやめときます。

Ⅱ.東北大学第二希望研究室

 最初メールを送ったときは返信をいただけませんでした。1週間後に再度送ると、「配属希望者に対してこちらから説明会や面談をすることはありません。投稿した論文を読んでどのような研究室か把握していただきたい」という旨のメールをいただきました。それ以降はなにもやりとりはありません。以上です。

Ⅲ.併願先大学第一希望研究室

 すごく人がよさそうな先生でした。アポをとるとオンラインで面談をすることになりました。学部生むけの研究室の説明スライドをzoomで共有して説明していただくという流れでしたね。質疑応答があったのですが研究に関する質問しかできてないです。過去問の話はできませんでした。先生からも私の方に質問があって、研究室に興味をもったきっかけと現在の研究内容、TOEICのスコアをきかれました。正直、向こうから聞かれるとは思ってなかったので驚きました。そのときは630点をとっていたのでそれを伝えるとそれなら大丈夫とのこと。500点あれば足は引っ張らないらしいです。こんな感じで面談は終わりました。実際に研究室に訪問する機会はありませんでしたね。あと、こちらの大学だと出願時に研究計画書を書かなければならないのでそのとき少しメールで質問しました。特にテーマについてですね。

Ⅳ.併願先大学第二希望研究室

 こちらもオンラインで学部生むけの資料を使って説明していただきました。質問はⅢと大体一緒なのですが、他大学の研究室の受験予定を聞かれました。正直に東北大学を併願しますと言うと、「そっか。じゃあうちは滑り止めだね」と笑顔で言われました。別に嫌味とかではなく、それはしょうがないねという感じでした。あとドクター行きますかとも聞かれましたね。私は可能性はありますと言いました。最後に「受験意思を固めた場合、連絡してください。いろいろ手伝いますよ」といわれました。とても親切に対応していただいたんですがこの先生とは、面談以降はやりとりしてません。

4.受験概要

 県外の人の受験はすべてオンラインでありました。飛行機の予約をしてたのでキャンセル料を取られましたね。3週間前くらいに通達がありましたがもう少し早いと助かりました。受験の科目についてですが情報科学研究科3群(機械知能系)および工学研究科機械系4専攻だと数学A(微分積分線形代数、ベクトル解析)、数学B(常微分方程式偏微分方程式ラプラス変換フーリエ変換)が必修、専門科目(4力+制御)のうち2科目選択です。それぞれの科目の細かい試験範囲はホームページで公開されているのでそちらを参照してください。筆記試験は8/30、31を予備日として9/1に面接がありました。

 ここまでで疑問に思った方もいるとおもいますが、私は情報系の人間です。情報科学研究科は情報系の科目でも受けることが可能でした。ではなぜ私が畑違いの機械系の科目で受験に臨んだのかというと研究室からもらえる過去問が機械系のものだったからですね。院生の方が過去問の存在が大きいと言っていたので、少し無理して機械系で受験しました。しかも貰った資料には講義ノートも含まれてるのでそれらも最大限利用したかったという感じですね。ただし、制御にはなじみがあったので完全に0からのスタートというわけではないです。

5.受験勉強の流れ

 受験勉強をいつから始めたかというと少し曖昧です。TOEICの勉強は昨年の11月からやってましたが1月から2月の初旬は専攻科論文の中間発表の準備で忙しくてやれませんでした。再開したのは2月の中旬になりますね。このとき少し線形代数の勉強をやった気がしますがなあなあだったと思います。ただ2月3月は結構集中して単語覚えたり公式問題集使ってシャドーイングしたりできたので3月下旬のTOEICで630点とれました。その後は数学の勉強にシフトして微積分と線形代数の勉強が1段落ついたのは6月だったと思います。少しだけ常微分方程式もかじりました。併願先の大学の入試は7月初旬にあったのですが、その試験科目が微積線形代数、古典制御、現代制御だったので次は制御工学を勉強しました。これが終わったのが7月の頭ですね。そのあとは併願先で公開されている3回分の過去問をやって受験という流れです。併願先の受験が終わるとすぐに常微分方程式をやりました。だいたい1週間くらいですかね。そしてちょうど講義でベクトル解析をとっていたので前期試験勉強と受験勉強を兼ねてベクトル解析をやりました。8月の頭まで行われた前期試験を終えるとすぐに機械力学の勉強にとりかかりました。この機械力学に関しては全くの初心者でしたが制御工学と若干かぶってるところがあるというのと、範囲が狭いこともあって2週間くらいで終わりました。それからは試験日まで10年分くらいの過去問を解きまくりました。ラプラス変換フーリエ解析は情報系なので結構頭に入っていて集中的に勉強することはなかったです。制御工学でもでてきますしね。偏微分方程式は過去問とその解答例(希望研究室のOBが作ったものと思われる)を使ってなんとか解けるようにしました。正直付け焼刃感はあります笑。

6.受験科目詳細

 ここでは数学A、数学B、専門科目という3つにわけて説明したいと思います。

①数学A(微分積分線形代数、ベクトル解析)

 微分積分はここ5年くらいはだいたい同じ雰囲気の問題がでてます。大体、これを積分せよとか、重積分を解けとか。しかし、5年以上前のものをみると線の長さを求めたりテイラー級数展開したり、数列の知識が問われたり、とにかく傾向が違う年が目立ちます。全科目において1番難しく感じるところでしたね。今年は積分に加えて極限を求める問題が出ました。

 線形代数はここ4,5年は簡単な印象です。簡単といっても大問すべて正解というのは難しいかもしれませんが安定して6割くらい解けそうです。ただやはり5年以上前になると難しい年もあるんですよね。今年は面白い問題が出ました。最後の問題は解けなかったけど・・・。過去問が公開されたら是非解いてみてください。例年よりは難しく感じました。

 ベクトル解析は最近は~とかはなく、年によって難易度にムラがあります。簡単な年は「問1.発散を求めよ。問2.回転を求めよ。問3.面積分を求めよ」というような感じ。難しい年のものは覚えてませんが結構ひらめきみたいなものを求められるものもあります。あと、円筒座標系が結構な頻度で出るので注意してください。私が学校で使ってた教科書には載ってませんでした。ちなみに今年の難易度は難しい方だと思います。

 教材は、微積分は「高専の数学」(授業で使う方)、線形代数はマセマ、ベクトル解析は「ベクトル解析~道具と考えていねいに~」を使いました。このベクトル解析の参考書は実際に東北大学の授業で使われているものみたいです。円筒座標系まわりのこともしっかりのっていました。

②数学B(常微分方程式偏微分方程式ラプラス変換フーリエ解析

 常微分方程式は基本的に簡単です。大体1問目が変数分離か同次形で2,3問目が連立微分方程式や2階線形非同次微分方程式、ベルヌーイ方程式とかですね。

 偏微分方程式も基本的な常微分方程式ができれば簡単だと思います。誘導尋問のような形式になっていて小問2,3個でひとつの偏微分方程式を解かせて最後はフーリエ級数の知識を使うというのが主流です。もちろんこれ以外のパターンもありますがこの流れの問題が解ければ大体わかると思います。今年はこの偏微分方程式は出ませんでしたね。

 ラプラス変換フーリエ解析は似たような問題になります。私的には難しいイメージがありました。なんか複雑なことを聞かれるよりも「~をラプラス変換せよ」や「~をフーリエ変換せよ」という問題の方が怖いです。そしてそれがわからないとその後の小問が答えられないということに。割とひらめきを求められる科目です。ただ今年はとても簡単でした。特にフーリエ解析は「~をフーリエ級数展開せよ」×2でしたので。ラプラス変換も心なしか簡単に感じました。あと、どの科目にも通ずることかもしれませんが、前の問題で導いたことを使って解かせる問題が多い気がします。親切な問題だと、普通に「問1の結果を使って〜」とか書いてありますね。

    また、この数Bという科目はおそらく4つ(常微分方程式偏微分方程式ラプラスフーリエ)の全てが出題されるというわけてはなく、毎年どれかが非番になるようになってます。多分。今年は偏微分方程式出てませんでしたし、ある年はラプラス、ある年はフーリエが非番みたいなこともありました。4.5年前から試験時間が短縮されてるんですけど、それ以降は全部出題するのは厳しいみたいですね。ただ常微分方程式は皆勤賞なはずです。

 教材について、常微分方程式youtube「予備校のノリで学ぶ~」、フーリエ解析はマセマ、偏微分方程式は過去の講義ノートです。他の科目は参考書等を使ってません。

③専門科目(4力+制御)

 専門科目は、熱力学、流体力学、機械力学、材料力学、制御工学から2つの選択です。まず得意な科目、なじみのある科目を受けた方がいいというのは前提としてこの中で簡単な科目は内部生情報によると、制御工学、機械力学、熱力学らしいです。制御工学は普通に簡単、機械力学は多自由度以外は簡単、熱力は毎年パターンが似ているとのこと。材料力学は公式がたくさんある上に単純な公式ゲーではないらしい。流体は話題に上がりませんでした。勉強する組み合わせとしては(機械、材料、制御)と、(熱、流体、機械)を選ぶ人が多いらしいです試験時にはそのうち2科目を解答します。わたしは前者のパターンを目指しましたが、材力が間に合わないので断念して機械力学と制御工学に絞って挑むことにしました。

 機械力学は1自由度と2自由度は大体簡単で手順に沿って解いてゆけばそれらしい答えが出るようになってます。ただ、正しい運動方程式を立てるのには馴れが必要だと思いますし問題によっては運動方程式の導出が難しいものもあります。今年がそのパターンでした。多自由度だと結構問題の雰囲気が変わる印象です。完答は難しいと思います。

 制御工学は古典制御と現代制御に分かれていて必ず大問1ずつ出ます。基本的には現代制御の方が簡単です。古典制御はゲイン余裕やナイキスト安定判別など周波数応答に関する問題やブロック線図があってそこから伝達関数を求めるというお決まりみたいな問題も出ます。今年はブロック線図を簡略化する問題もでました。現代制御は状態方程式を立てて可制御可観測を判定して~という流れが多いです。制御工学は1問1問は難しくありませんが問題が多いので問題を読んだときに大体の解き方が想像できるようにしておくことと、計算ミスをなくすことを意識する必要があります。ただ今年から制御工学の問題の雰囲気がガラッと変わったのでもしかすると来年以降これらの情報があてにならない可能性があります。

 教材は機械力学が「機械力学(麻生和夫ら)」、「振動学(日本機械学会)」、過去の学生が残した授業ノート、制御工学が「演習で学ぶ基礎制御工学」、「演習で学ぶ現代制御理論」、「わかりやすい現代制御理論」です。

7.筆記試験当日

 先述したように筆記試験もオンラインです。GoogleMeetの指定された部屋には私の他に試験監督の方と受験生4人いました。1科目につき草案用紙が2枚ずつ使用可能でした。ちなみにこの草案用紙も部分点の対象になるといううわさです。解答用紙は各科目3~4枚程度だったと思います。流れとしては前日にパスワード付きの試験問題が配られておりそれを試験開始とともに公開されるパスワードを入力してPCを見ながら印刷しておいた解答用紙に解くというものです。各科目の試験前にはカンニング対策の諸確認作業が30分かけてあります。部屋の様子が映るようにカメラを動かしたり、手鏡でPCの画面を映したり、解答用紙や草案用紙に落書きがないかを確認したり・・・とこれらの作業だけで結構疲れました。

 当日の試験の出来は結構悪かったです。大体体感で、数Aが50点、数Bが80点、専門が30点くらいです。これで受かったということは部分点が相当入っていたのでしょう。特に制御工学の問題の雰囲気が全然違ったのが印象的でした。試験終了後は相当落ち込みましたね。

8.面接当日

 面接に関してはいわゆるフラグみたいなものがあるみたいですね。というのも、面接時点では筆記試験の採点が終わっていてその結果に応じて質問内容が変わるという説は内部生の中で非常に根強いみたいです。なので例えば「もし落ちたら~」とか「併願してるところある?」みたいな質問をされたら不合格・・・ということです。逆に院進したあとの進路を聞かれたら合格みたいなのもあるらしいです。今年の人だと「試験は難しかったですか?」とだけ聞かれて不合格だったということがありました。

 面接の時間は毎年1分程度で終わる形式的なものみたいです。しかし、今年の対面試験組の中には5分くらい話をして結局合格だったというケースもありました。オンライン組は大体40秒程度で終わってるみたいでしたね。ひとりだけ10分くらい話してて落ちた人を知ってますが。

 私の面接はというと最初に受験番号と希望研究室を述べた後、聞かれたのは進学後どういう研究をしたいか、でした。私が15秒くらいで答えると「そうですか、頑張ってください」と言われ終わりました。今思えばこの頑張ってくださいという言葉は物凄く直接的な合格フラグだったということでしょうね。

9.合格発表

 ホームページに合格者の受験番号が掲載されます。自分の番号を認め合格の喜びをかみしめました。筆記試験のときにPCの画面に受験者の受験番号とカメラ映像が映るので「あー、あの頭よさそうな人落ちちゃったんだな」とか「研究室見学に来てた人受かってる」とかそんなことも考えてました。

10.おわりに

 学力的に庶民派の体験談としてこの記事を書かせていただきました。参考にしていただければ幸いです。特に高専の専攻科の人は内部進学が出来ないわけですから私と同様、院進のハードルが高く感じてしまうかもしれません。ただ私の場合だと研究室訪問のアポ取りを皮切りに積極性みたいなものが少しずつでてきて最終的に最高の結果を得ることができました。もし、研究室とコミュニケーションとるのが面倒だから院進はやめとこうと思ってる人がいるのならば臆病にならずに最初の一歩を踏み出してほしいと思います。

 実はこの記事徹夜一日で書いたので誤字脱字や文章がおかしいところがあるかもしれません。ご容赦ください。